【コラム】DP~BW構築で何が変わらなかったか?〈1〉
2011年1月13日コメント (1) 最近、クリーチャーズによるPTCGブログが「DP~BW構築で何が変わったか?」と題してデッキ構築の話をしています。
http://ptcg.creatures.co.jp/card/1142(前編)
http://ptcg.creatures.co.jp/card/1182(後編)
昨年度の入賞デッキまで紹介しながらデッキ分析を行っているこのコラムは、DP~LEGEND時代のプレイヤー放置プレイは完全に間違ってましたと言わんばかりの並々ならぬ熱意を感じさせます。心が綺麗になったジャイアンに遭遇したのび太の気持ちがわかるようだと言うとさすがに怒られそうですがw、しかし皮肉のひとつも飛ばしている暇があるなら、プレイヤーの方とて負けてはいられません。
というわけで。
今回は、対抗意識を明後日の方向にめらめらと燃やしつつコラムを書いてみようと思い立ちました。大真面目にデッキ分析コラムを書くのも悪くないですが、せっかくなのでもうちょっと斜め上に飛んでみることにしました。思いついたのが、クリーチャーズによるこのデッキ分析コラムを分析してみよう、というコラムです。もちろんメインテーマは、ポケカのデッキはどう組むの?という問題。すべてのポケカプレイヤーにとっての永遠の問題ですが、それに対してどうやって答えるべきなのか。
クリーチャーズのコラムを追いかけながら、ここから一緒に考えてみましょう。
上で挙げた2つのコラムには、前提となっているコラムがあります。それは「BWシリーズでデッキを組んでみよう!」というコラム。そこではデッキの組み方が、ポケモンの選びかた、トレーナーの入れ方など、いくつかのポイントに分けて書かれています。
http://ptcg.creatures.co.jp/card/1106(同コラム後編。前編はそこまで重要じゃないのでアドレス省略)
コラムの結論は「デッキを組む時のコツは、自分の使いたいポケモンを真っ先に決める」です。もちろん、異論を挟む余地はありません。ポケモンを決めなかったら、デッキを作ることはできないですからね。
しかし、です。コラムの中で一番重要なポイントは、どうやらポケモン選びではないようなのです。なぜか。よく読んでみると、費やされた文章量が一番多いのは、ポケモン選びの話ではないのがわかります。ではどこか。それは他でもない、トレーナーズです。上述の結論に反して、実はコラムの執筆者はトレーナーズが一番重要だと考えているらしい、というのが、文章から思い切り伝わってきます。
ではこのコラムの中でトレーナーズはどのように扱われているか。コラムではまず、トレーナーズとは「ポケモンを育てて戦うのをサポートするためのカード」だと言っています(余談ですが、「サポート」はカードの種類でもあるので、「手助けする」の意味で安易にサポートって書かない方がいいと思うんですけど!)。そしてその上で、トレーナーズをおおよそ3つに分類しています。
・ポケモンを山札から手札に加えるためのトレーナーズ
・カードを引くためのトレーナーズ
・自分のポケモンが戦うのを手助けするためのトレーナーズ
この3つはコラムにおいて、上からこの順番で触れられています。ということはこのコラムは、デッキに入れるトレーナーズは、この順番で決めなさい、と言っているようです。順番に従ってポケモンコレクターを入れて、次にチェレンを入れて、最後にポケモンいれかえを入れる。それでトレーナーズは完璧です!
……でも、本当に?
もう一度コラム内のサンプルデッキを見てみましょう。そしてトレーナーズの枚数の内訳を調べてみましょう。そうすると、あることがわかります。「ポケモンを手札に加えるためのトレーナーズ」は合計9枚であるのに対し、「カードを引くためのトレーナーズ」は合計10枚入れられている。……これはちょっとヘンです。なぜって、重要なことから先に決めるべきならば、本来はトレーナーズにおいても、重要な、つまりデッキ内の枚数の多いカードから決めるべきだからです。もちろんこの場合それは、デッキ内に9枚の「ポケモンを手札に加えるためのトレーナーズ」ではなく、10枚入っている「カードを引くためのトレーナーズ」に当たります。
これってどういうことなのか。
推測してみましょう。実はこのコラムを書いたひとは、トレーナーズの中では、「ポケモンを手札に加えるカード」ではなく、「カードを引くためのトレーナーズ」こそが一番重要なのだと言いたがってるんじゃないのだろうか? あるいは掲載されたサンプルデッキそのものが、読者に対して、「カードを引くためのトレーナーズ」こそが一番重要なのだ、と暗に伝える結果になってしまっているのでは?
おそらく、どちらもその通りなのです。
さて、ようやく結論にたどり着きました。
ここまで触れてきたように、「BWシリーズでデッキを組んでみよう!」(記事レベルは★2つです)をよくよく読んでみると、ポケカのデッキを作るときに一番重要なのは、実は「カードを引くためのトレーナーズ」だということがわかります。何てこった。最初からそれを教えてくれればいいのに。いやはや不親切なコラムです。まあ、愚痴ってみても仕方ありません。
コラムで紹介されたサンプルデッキには、「カードを引くためのトレーナーズ」が、チェレン4枚、オーキド博士の新理論4枚、そしてチアガールの声援が2枚の計10枚が入っています。しかしここまで来ると、次の疑問が思い浮かんできます。
その枚数って適切なんだろうか? そもそも、どうしてその枚数なんだろうか?
そして、「カードを引くためのトレーナーズ」が一番重要だ、という観点から「DP~BW構築で何が変わったか?」のコラムを読み直すと、いったい何が見えてくるのだろうか?
★2つのコラムから、気になる点がたくさん出てきてしまいました。果たして答えは出るんでしょうか。
次回に続きます(たぶん)。
http://ptcg.creatures.co.jp/card/1142(前編)
http://ptcg.creatures.co.jp/card/1182(後編)
昨年度の入賞デッキまで紹介しながらデッキ分析を行っているこのコラムは、DP~LEGEND時代のプレイヤー放置プレイは完全に間違ってましたと言わんばかりの並々ならぬ熱意を感じさせます。心が綺麗になったジャイアンに遭遇したのび太の気持ちがわかるようだと言うとさすがに怒られそうですがw、しかし皮肉のひとつも飛ばしている暇があるなら、プレイヤーの方とて負けてはいられません。
というわけで。
今回は、対抗意識を明後日の方向にめらめらと燃やしつつコラムを書いてみようと思い立ちました。大真面目にデッキ分析コラムを書くのも悪くないですが、せっかくなのでもうちょっと斜め上に飛んでみることにしました。思いついたのが、クリーチャーズによるこのデッキ分析コラムを分析してみよう、というコラムです。もちろんメインテーマは、ポケカのデッキはどう組むの?という問題。すべてのポケカプレイヤーにとっての永遠の問題ですが、それに対してどうやって答えるべきなのか。
クリーチャーズのコラムを追いかけながら、ここから一緒に考えてみましょう。
上で挙げた2つのコラムには、前提となっているコラムがあります。それは「BWシリーズでデッキを組んでみよう!」というコラム。そこではデッキの組み方が、ポケモンの選びかた、トレーナーの入れ方など、いくつかのポイントに分けて書かれています。
http://ptcg.creatures.co.jp/card/1106(同コラム後編。前編はそこまで重要じゃないのでアドレス省略)
コラムの結論は「デッキを組む時のコツは、自分の使いたいポケモンを真っ先に決める」です。もちろん、異論を挟む余地はありません。ポケモンを決めなかったら、デッキを作ることはできないですからね。
しかし、です。コラムの中で一番重要なポイントは、どうやらポケモン選びではないようなのです。なぜか。よく読んでみると、費やされた文章量が一番多いのは、ポケモン選びの話ではないのがわかります。ではどこか。それは他でもない、トレーナーズです。上述の結論に反して、実はコラムの執筆者はトレーナーズが一番重要だと考えているらしい、というのが、文章から思い切り伝わってきます。
ではこのコラムの中でトレーナーズはどのように扱われているか。コラムではまず、トレーナーズとは「ポケモンを育てて戦うのをサポートするためのカード」だと言っています(余談ですが、「サポート」はカードの種類でもあるので、「手助けする」の意味で安易にサポートって書かない方がいいと思うんですけど!)。そしてその上で、トレーナーズをおおよそ3つに分類しています。
・ポケモンを山札から手札に加えるためのトレーナーズ
・カードを引くためのトレーナーズ
・自分のポケモンが戦うのを手助けするためのトレーナーズ
この3つはコラムにおいて、上からこの順番で触れられています。ということはこのコラムは、デッキに入れるトレーナーズは、この順番で決めなさい、と言っているようです。順番に従ってポケモンコレクターを入れて、次にチェレンを入れて、最後にポケモンいれかえを入れる。それでトレーナーズは完璧です!
……でも、本当に?
もう一度コラム内のサンプルデッキを見てみましょう。そしてトレーナーズの枚数の内訳を調べてみましょう。そうすると、あることがわかります。「ポケモンを手札に加えるためのトレーナーズ」は合計9枚であるのに対し、「カードを引くためのトレーナーズ」は合計10枚入れられている。……これはちょっとヘンです。なぜって、重要なことから先に決めるべきならば、本来はトレーナーズにおいても、重要な、つまりデッキ内の枚数の多いカードから決めるべきだからです。もちろんこの場合それは、デッキ内に9枚の「ポケモンを手札に加えるためのトレーナーズ」ではなく、10枚入っている「カードを引くためのトレーナーズ」に当たります。
これってどういうことなのか。
推測してみましょう。実はこのコラムを書いたひとは、トレーナーズの中では、「ポケモンを手札に加えるカード」ではなく、「カードを引くためのトレーナーズ」こそが一番重要なのだと言いたがってるんじゃないのだろうか? あるいは掲載されたサンプルデッキそのものが、読者に対して、「カードを引くためのトレーナーズ」こそが一番重要なのだ、と暗に伝える結果になってしまっているのでは?
おそらく、どちらもその通りなのです。
さて、ようやく結論にたどり着きました。
ここまで触れてきたように、「BWシリーズでデッキを組んでみよう!」(記事レベルは★2つです)をよくよく読んでみると、ポケカのデッキを作るときに一番重要なのは、実は「カードを引くためのトレーナーズ」だということがわかります。何てこった。最初からそれを教えてくれればいいのに。いやはや不親切なコラムです。まあ、愚痴ってみても仕方ありません。
コラムで紹介されたサンプルデッキには、「カードを引くためのトレーナーズ」が、チェレン4枚、オーキド博士の新理論4枚、そしてチアガールの声援が2枚の計10枚が入っています。しかしここまで来ると、次の疑問が思い浮かんできます。
その枚数って適切なんだろうか? そもそも、どうしてその枚数なんだろうか?
そして、「カードを引くためのトレーナーズ」が一番重要だ、という観点から「DP~BW構築で何が変わったか?」のコラムを読み直すと、いったい何が見えてくるのだろうか?
★2つのコラムから、気になる点がたくさん出てきてしまいました。果たして答えは出るんでしょうか。
次回に続きます(たぶん)。
コメント
改革?リスタート?どこを目指しているのか、興味深いです。